日々のアニメ便り

アニメやガジェットなどの雑記ブログ

最終回ではない、中盤に大きな山場がくる!

すごく面白い作品って、最後が盛り上がるんじゃないんですよね。

 

中間あたりに、大きな山場がやってきます。

 

私の大好きなアニメ、クリーミーマミ。

f:id:volkenritter:20181026231844p:plain

 

第25話、波乱!歌謡祭の夜、第26話、バイバイ、ミラクルで大きな山場を迎えます。

 

 

歌謡祭にでるマミを俊夫が目撃してしまうのです。

魔法少女が変身シーンをみられたら、魔法が使えなくなってしまうって設定が普通だった頃のアニメです。今では変身シーンを見られたからといってどうということはなくなっていますが、その頃は絶対の禁忌。

俊夫に見られてしまい、クリーミーマミの正体がバレてしまいます。それと同時に魔法のステッキも石になってしまいます。もう、マミは元の森沢優には戻れなくなってしまいます。

私はこの中間山場が、最終回よりもずっと好きです。

 

もう一つ、中間山場がすごい作品をあげます。

 

f:id:volkenritter:20181026232101p:plain

 

魔法少女まどかマギカ。最終回ではほむらがワルプルギュスの夜と戦いますが、これはまどかの夢からわかる当然の結末。中間山場は、美樹さやかが魔女になってしまうシーン。あれは衝撃的でした。TV版では、ほむらがさやかにグリーフシードを渡そうとしますが、さやかは頑としてうけとりません。このシーンが、前編後編の劇場版では省かれてしまっています。ほむらがグリーフシードを渡して、さやかを救おうとするシーンが私は好きです。ほむらとしては、さやかが魔女化すれば、愛するまどかが悲しむと思ってしたことかもしれませんが。ほむらは、冷たいだけの人間ではないのです。愛するまどかをどうしても救いたい、守りたいという、人を愛する心が詰まった心豊かな少女なのです。ほむらの申出を断ったさやかは負の感情に支配され、魔女化してしまいます。

きゅうべいの言った、魔法少女が魔女へと変わる変換エネルギーはエントロピーを凌駕する、の意味が具現化した瞬間です。

 

 ウルトラセブンでも、中間の山場として、セブン暗殺作戦、前編後編があります。ガッツ星人により、セブンが危機に陥るのです。

 

 このように、素晴らしい作品には中盤に大きな山場が来る作品が多いです。この中間山場の役割は作品の本質を露呈させることだと思います。

 

魔法の天使、クリーミーマミは、変身を見られてはいけないという緊張感のなかで、クリーミーマミへと変身し、お仕事と、森沢優としての小学校生活を両立させています。日常回のなかへ埋没し、緩みそうなその緊張感が、俊夫に見られることによって、再び、作品に浮上してきて、作品にぴしっとした緊張感をもたらすのです。

 

魔法少女まどかマギカの場合は、魔法少女の結末を、美樹さやかという具体例を見せることによって、はっきりと具体的にしめします。まどかたちが関わろうとしてきた世界がどういう世界なのかが、如実にあらわれるのです。

 

作品の締め直し、というと語弊がありますが、この締め直しによって、次からの作品がだらけず、生き生きと輝いてくるのです。私はこの中間山場が大好きです。中間山場を通らないで、結末へたどり着くような作品はつくらないでください。

 

クリーミーマミはdアニメストアで見られます。

 

 

では、また。