日々のアニメ便り

アニメやガジェットなどの雑記ブログ

サマーウォーズ、仮想世界OZの致命的欠陥

サマーウォーズ、見たことありますか?

 

f:id:volkenritter:20181021214712p:plain

 

細田守の初のオリジナルアニメ長編作品です。

 

私はこの作品が好きで、何回も何回も見ました。やがて、ある不思議なことに気が付いたのです。

 

インターネット上の仮想世界OZ、一つのアバターで納税、行政手続きからショッピングまで、全てができてしまうのです。そのアバター人工知能、ラブマシーンに乗っ取られてしまうのです。

 

仮想世界OZは世界一安全なんて言われているのに、アカウントを一つ乗っ取られたら

OUTなんて安全とはいえないんではないでしょうか?

 

なんで、一つのアカウントで全てのことができるの?これってセキュリティ上大いに問題ありだよね、いやすごく危険だよねって思うんです。

 

昔の城下町には、まっすぐな道などありません。十字路は、前の道にまっすぐに接続していません。まっすぐに接続していたら、敵がまっすぐに攻め込んできてしまいますからね。角から敵を狙い撃ちするために、十字路はまっすぐではないのです。道と道は互い違いになっていて、角から敵を狙えるようになっているのです。

現代社会では、十字路はちゃんと繋がっていないとまずいという理由で無理やり捻じ曲げられてくっつけられました。とても変で、醜いです) 

 

仮想世界OZのアカウントはまっすぐな道みたいです。これを乗っ取れば、本陣まで攻め込めてしまいます。これでは、安全なんて言えないですよね。

 

一つのアカウントでなんでもできるって、すごく便利そうに見えます。最初、このアニメを見た時、この仮想世界OZってすごいなって思っちゃいました。でも、よくよく考えるとすごく危ないシステムなんですよね。

 

本来なら、一つ乗っ取られても、あるところから先には行けないようにしておかないといけない。全てが一つのアカウントで繋がっていたら、危なくて仕方ありません。最初は気がつきませんでした。

 

 細田守監督は、素人の私みたいに、全てが一つのアカウントで統合されていたら便利だなと思ったんでしょうね。よく考えてみれば、そういう考え方が素人ですね。

 

 こういうシステムに当然の結末として、人工知能ラブマシーンに乗っ取られてしまうのです。仮想世界システムの設計者なら、絶対にやってはいけない設計です。致命的な設計ミス。

 

 まあ、最初からちゃんと設計していれば、ラブマシーンに乗っ取られず、健二と夏希の関係も進展しないし、陣内家の面々も活躍しないし、物語も進まないんですけどね。

 

 細田守監督は、本当にこういうワンアカウントで統一される世界を理想と考えていてこういう物語をつくったのか、本当はこんなに危ないシステムはないけれど、そうしないと物語が続かないからこういう風に仮想世界OZをつくったのかは、わからないですけどね。

 

 こんな視点からもう一度見直してみるのも面白いですよ。

 

では、また。